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子宮内膜症→チョコレート嚢胞(ここまで自覚なし)→明細胞腺がん発覚。今は経過観察中。ふだんは漫画やアニメの話題など。

劇場版「PSYCHO-PASS」

 

感想を書こう書こうと思っていたら、

7月にBDとDVDが出ると知ったので、

なんとなくその前に書かなきゃ!と慌てて書いている。

 

 

一度目に観終わった時の感情は、なんとも言えない切なさ、だった。

その切なさの正体は、朱ちゃんのやったことに対しての報われなさへ。

でも朱ちゃん自身はたぶん、「報われないな・・・」と思い続けることは

ないような気がする。

仕事に対しても、人に対しても。

 

二度目は物語がわかっているので、今度はすみずみと観てみた。

映像の雰囲気は、これぞまさしくこの作品世界だと再確認させられる。

劇場版なので美しさに拍車がかかっていて、特に水に関しては

とても美しかった。

 

 映画全体の感想としては、TV版二期で感じていた違和感はなかった。

クライマックスは警察もの!という感じで、日本の厚生省すごいな、と。

狡噛さんと朱ちゃんの再会シーンもさらっと進んで、

内心いろいろと思っていそうなのに出さないのがまた二人らしいというか。

しかしこの二人の間には、たぶん恋愛感情はないと思う。

あったとしても、かなりうっすらとしかないのではないだろうか。

二人がアジトで別れる際のやりとりなんか、

「また会えますよね!」

「安心しろ。俺は絶対に死なん!」

と。色気も全くない脳内補完をしながら観ていた。

仕事の相棒という感覚なんだろうなあ・・・。

 

テレビ版二期は個人的にはあまり好きではないのだが、脚本の虚淵さんが

「テレビ版二期を企画している段階で、すでに劇場版の決定稿が上がっていた」

(月刊Newtype 2015年2月号)

と対談で話している通り、続けて見ることによってわかることもあるのが

この劇場版の面白さの一つだと思う。

霜月さんのあの開き直りっぷり(?)は、いきなり劇場版が来たら

かなり驚くはずだ。

他のメンバーにしても、この人はこういう人だというのがわかっているので

安心して映画に集中できる。

特に局長は相変わらずいい!

中身が変わっていてもいい!(爆)

劇場版を見るための幕の間のような感じで捉えて、やっと一連の流れがわかる。

このあたりはさすが虚淵さんというべきだろうか。

 

しかし、いろいろとしんどい社会だな、と痛感する物語だ。

この先はどうなるんだろうな・・・。

 

そうそう。

ネタバレになるけれど、もうここで終わりなのか?と思いかけた狡噛さんの前に

現れた槇島さん。

狡噛さんはきっと銃で撃つだろうけど、なんとなく自分に発破かけてほしかったんだろうな、と

思った場面でした。

そういう意味では、あの二人は時代が違えばいい相棒同士になれたような気がする。