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子宮内膜症→チョコレート嚢胞(ここまで自覚なし)→明細胞腺がん発覚。今は経過観察中。ふだんは漫画やアニメの話題など。

「傷物語 Ⅱ 熱血編」

 

10月になってしまったので早く書いておこうシリーズ。その1。

 

三部作のちょうど中間点。

作画は前作に引き続き、丁寧で濃い画面だった。

 

思春期の少年の妄想シーンは笑えるけれど、さすがに何度も出ると

少し困ってしまった。

原作の小説でも「この時期の男の子はめんどくさいな」と思ってしまったが、

まあ仕方ないのかな?

少年は少女に対して、過大な妄想を膨らませているのはよくわかった(笑)

特に次回予告の最後の台詞、あれは「ほんとにそれでよかったの?!」という

台詞で、本編の余韻が残っているところだったので呆然とした。

重い本編を引きずらないように、という監督の配慮なのだと思っておくのが

いいのかもしれない。

 

それはさておき、重い本編と書いたけれど、

「人間であることを諦めろ」という忍野さんの台詞が

この熱血編のポイントだと思う。

 

少しあらすじも含めて書くと、

普通の高校生である主人公・阿良々木暦は一般人の中にひっそりと

混じって高校生活を終えるつもりだったのが、怪異の王と呼ばれる

吸血鬼に出会ったがために「普通」を手放さざるを得なくなる。

冒頭に 書いためんどくさい(男性諸氏ごめんなさい)思春期なんて、

遠い昔のことのようだ。

自分の事を予想以上に手助けしてくれる羽川さんを危険にさらしたくないゆえに、

わざとひどい言葉を投げつけて非日常から遠ざけようとする暦。

だが、戦いを重ねるごとに、皮肉なことに暦はますます人間から

遠ざかってしまう。

そうしなければ、羽川さんを失ってしまうからだ。

「人間デアル事ヲ諦メロ」

そうして、羽川さんの命を救うことができたのだけれど、

次は自分が人間へ戻らねばならない。

でも、でも?

自分が助けた吸血鬼は・・・。

(続きは、Ⅲ冷血編へ)

 

続・終物語」という本筋(時系列が複雑!)と+αまで原作本は読んでいるので

結末は知っているけれど、この「傷物語」が形になったからこそ

物語シリーズがより深く楽しめるようになったので、作者さんはよくぞ

書いてくださった!と思っている。

 

映画の話に戻そう。

私は気に入った映画は数回観に行くのだが、本編は2度めを観に行くまでは

ちょっと間が開いてしまった。

違う映画を観に行ったのもあるけれど、

どうしても気分的に観に行けなかったのである。

観終わった後の、あのずっしりとした気持ち。

いくら予告編の最後であのセリフが来ようとも、

自分の日常を捨てたのも同然の現実感や喪失感は打ち消されなかった。

無理やりあの台詞を入れた意味を考えたりしたけれど、無駄だった。

エンディングのクレモンティーヌさんが歌う曲がさらに

余韻を引きずるのはさすがというべきなのだろうか?

 

まあ、でも暦はやはり暦だったので、冷血編を楽しみにしている。

完全体手前のキスショットは可愛かったな~。

 

(なんだかとりとめがないけど、このあたりで止めておく)